フィーダーの進化。 |
フィーダーとは印刷機の前の部分で用紙の送り出しの所をいいます。
ここで紙をうまくさばいて、まっすぐに1枚づつ送り出します。斜めに入ったり、紙が2枚同時に入ったり、折れて入ったりすると、当然、見当装置にかかり、機械は強制停止しトラブルとなります。
当社の最新印刷機ハイデルベルグPM52のフィーダー
紙の1枚目が送られていくところ
センターの穴のあいた1本のグリーンのベルトが、紙台から出てきた紙の下側をバキュウムの力で吸い付けて、前に運んでいきます。紙は重なりながらすすみます。上から押さえるものは何もありません。フィーダー上に紙の接触圧がないのです。一度印刷した紙のインキが半乾きでも、打ち返しての裏面印刷がほぼ可能です。
最大速度は時間当たり13000枚、1秒当たり3.6枚です。すごいスピードですね。
15年前に設備したハイデルベルグMO64のフィーダー
この印刷機は6本のベルトの上に紙送りコロ・毛ブラシ等をセットして、紙の上下を押さえて前に運んでいきます。コロが紙を押さえ、僅かな接触圧を加えることで、さまざまなトラブルを生むこともあります。1度印刷された用紙はインキが完全に乾いてないと、スジが発生したり、コロの跡が出たり、キズが入ったりとヤレになります。インキの乾燥の確認をしてからの裏面印刷が原則となります。
最大速度は時間当たり9000枚、1秒当たり2.5枚です。当時としては最速機だったのですが…。
この2台を比較するとスピードだけでなく、接触面を少なくして、トラブルの発生要素を減少させています。進化しているフィーダーのお話しでした。
---今日は社長のネタ帳よりおとどけしました。工場にお客様が来ると、一般の方には、ちょっと専門的すぎ?な印刷の話を延々としています。。。